業務ハックLab -とある情シスの備忘録-

とある情シスの備忘録的なものです。

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Amazon Connectコールセンター構築方法(問い合わせフローの作成)

皆さん、こんにちは。

業務ハックLabのよ~よんです。

過去3回目に分けてご紹介してきたAmazon Connectでコールセンターを構築する方法ですが今回で最後になります。

今回は問い合わせフローの作成方法編です。

まず問い合わせフローが何なのかというと相手側が電話をかけてきた際に流れる自動音声などの設定ができる機能になります。

いわゆるIVRというやつです。

組み合わせ次第で色々出来るのですが今回は

お客様が電話をかけてきたら、オペレーターが対応可能か判定をし、かつ自動的に応対の音声記録を取るという動作を設定したいと思います。

最終形はこんなイメージです。

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■問い合わせフローの作成方法

  1. 左側のメニューで「ルーティング」から「問い合わせフロー」をクリックします 。 

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  2. 「問い合わせフローの作成」をクリックします。 

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  3. 問い合わせフローの作成画面になります。
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  4. 左上の「名前の入力」欄に問い合わせフローの名前を入力します。

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  5. 最初に音声の設定を行います。
    「設定」メニューから「音声の設定」を作業画面にドロップします。
    ドロップしたパネルをクリックし、言語から「日本語」を、音声を「Miuzki」「Takumi」のどちらかから選択します。
    その後、エントリポイントのパネルから接続を行います。

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  6. 次にログ記録動作の設定を行います。
    「設定」メニューから「ログ記録動作の設定」を作業画面にドロップします。
    こちらはデフォルト設定のままで問題ないです。
    その後、パネル接続を行います。

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  7. 次に通話録音の設定を行います。
    「設定」メニューから「Set recording and analytics behavior」を作業画面にドロップします。
    ドロップしたパネルをクリックし、通話記録で「オン」をクリックし、「エージェント AND 顧客」をクリックします。
    その後、パネル接続を行います。

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  8. 次にプロンプトの再生の設定を行います。こちらを行う頃で相手が電話をかけてきた時に自動音声が流れます。
    「操作」メニューから「プロンプトの再生」を作業画面にドロップします。
     ドロップしたパネルをクリックし、再生する音声を選択します。
    下の例ではテキストを自動音声として読ませる形にしています。
     その後、パネル接続を行います。

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  9. 次にキューの設定です。
    キューの設定をすることでこの問い合わせフローはどのキューで使用するのかを設定することができます。
    「設定」メニューから「作業キューの設定」を作業画面にドロップします。
    ドロップしたパネルをクリックし、「キューの選択」から対象となるキューを選択します。
    「成功」については10で設定するパネルへ、「エラー」については15で設定するパネルへ接続します。f:id:yo-yon:20200902101424p:plain
  10. 次にオペレーション時間の確認の設定を行います。
    この設定をすることで営業時間外に電話がかかってきた際の対応を選択することができます。
    「ブランチ」メニューから「オペレーション時間を確認する」を作業画面にドロップします。設定はデフォルトで問題有りません。
    このパネルは時間内、時間外でフローを変更できますので時間外だった場合の後処理も併せて設定します。f:id:yo-yon:20200902131945p:plain
  11. 時間外だった場合にプロンプトの再生で業務時間外のお知らせを行います。
    設定方法は8で実施した手順とほぼ同じです。
    設定完了後、10で設定したパネルから「時間内」については12で設定するパネルへ、「時間外」に関してはここで設定したパネルへ、「エラー」については15で設定するパネルへ接続します。

  12. 次に人員の確認の設定を行います。
    この設定をすることでキューに割当されている人が応答可能かの確認をして、人員がいない場合、自動的にアナウンスを流すこともできます。
    「ブランチ」メニューから「人員の確認」を作業画面にドロップします。
    ドロップしたパネルをクリックし、「確認するキュー(オプション)」にチェックを入れ、「キュー別」の「キューの選択」から9で選択したキューを選びます。
    このパネルは「True」(対応可)、「False」(対応不可)でフローを変更できますので後処理も併せて設定します。
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  13. Falseだった場合にプロンプトの再生でオペレーターが全員対応不可なことのお知らせを行います。
    設定方法は8で実施した手順とほぼ同じです。
    設定完了後、12で設定したパネルから「True」については13で設定するパネルへ、「false」に関してはここで設定したパネルへ、「エラー」については15で設定するパネルへ接続します。

  14. 次にキューへの転送を設定します。
    この設定をすることではじめて受信した電話を電話キューへ転送し、オペレーターが電話に出ることができます。
    「終了/転送」メニューから「キューへ転送」を作業画面にドロップします。
    こちらはデフォルト設定のままで問題ないです。
    「容量」、「エラー」ともに次に設定するパネルと接続します。

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  15. 次に切断/ハングアップを設定します。
    これは終了イベントになるので必ず設定してください。
    「終了/転送」メニューから「切断・ハングアップ」を作業画面にドロップします。
    こちらはデフォルト設定のままで問題ないです。

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  16. 最後に「保存」ボタンをクリックして、「公開」をクリックすれば問い合わせフローの完成です。

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■電話番号への問い合わせフロー設定方法

ここまで完成すればあと一息です。

作成してあった電話番号に問い合わせフローを紐付けましょう。

  1. 「ルーティング」メニューから「電話番号」をクリックします。

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  2. 表示された電話番号をクリックします。

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  3. 編集画面が開くので問い合わせフロー/IVRで先程作成した問い合わせフローを選択します。

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■Tips

構築中にちょっとはまった内容について情報共有をしておきます。。

問い合わせフローでに音声を日本語にしたのに最初に英語のアナウンスが流れる

これ結構はまりました。

電話をかけていきなり英語でアナウンスが流れるとびっくりする方も中にはいると思います。

この最初に流れる英語アナウンスを流さない設定は実は簡単にできます。
原因は問い合わせフローの中にある「Default customer queue」に設定されている「プロンプトの再生」です。
ここに設定されている文面が読み上げられてるんです。
これは盲点でした。
この「プロンプトの再生」パネルを削除してしまえば英語アナウンスが流れなくなります。

電話をかけた際に相手側が受け取った際に英語の音声が流れる

これも意外にはまります。

こちらから電話をかけた場合でもデフォルトの設定だと実は相手側に英語の音声が流れます。

こちらも簡単に設定することができます。

原因は上に書いたものと同じです。

こちらは「Default outbound」の「プロンプトの再生」パネルを削除してしまえば英語アナウンスが流れなくなります。

 

以上で問い合わせフロー作成編終了です。

全4回に分けコールセンターを構築する方法をご案内してきましたがAmazon Connectは色々なソリューションと連携することで真価を発揮します。

現在、CRMとの連携を検討していますので実装が終わった段階で皆さんに情報をお届けしたいと思います。

皆さんの業務改善の一助になれば嬉しいです。

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